携帯電話基地局の反対運動

2021.1.29. 加藤やすこ

 

「自宅の近くに携帯電話基地局が設置されそうだが、どうしたらいいか」という相談が増えています。とくに、通信事業に新規参入した楽天モバイルの設置が、各地で進んでいるようです。楽天モバイルは、2021年3月末までに4G基地局を約3400基設置する計画で、これらの4G基地局は、いずれ5Gに転換されるでしょう。

また、他の通信会社も、5G基地局の整備を進めています。5Gで使う電磁波は周波数が高く、波長が短くなるので、電波の届く範囲が狭くなります。そのため、多くの基地局が必要になります。

しかし、楽天モバイルに対し、住民が「近くに立てて欲しくない」と伝えると、計画中止になるケースが大半です。他社でも計画中止になる例が多いので、諦めずに声を上げていきましょう。

 

Q&A

①反対するには、どうしたらいいでしょう?

計画を知ったら、事業者名を調べ、早めに反対の意思を伝えることが大切です。また基地局のために土地を貸す地権者に相談し、設置して欲しくないと伝えましょう。地権者が拒否すれば、計画は中止になります。また、地域の人にも問題を伝え、その地域として反対であることを事業者や地権者に伝えると、より効果的でしょう。各事業者のホームページでは、5Gの設置エリアを公開しています。自宅や子どもの通う学校周辺が、予定地に含まれていないかチェックしてみましょう。

 

②署名をたくさん集めないと、いけないのでしょうか?

大勢の人が反対していることを知らせるために、署名を集めるのは良い方法ですが、署名がなくても中止されたケースはあります。

 

③住民説明会を開いたほうがいいですか?

新型コロナの影響で説明会を開催するのは難しい面もありますが、できれば住民説明会を開いて、地域住民に説明するよう事業者に求めるといいでしょう。事業者は、「総務省の指針値以下なら安全」というでしょうが、日本の指針より遥かにきびしい値を採用している国や地域はたくさんあります。

健康や環境への影響について事業者に質問を重ねると、「指針値以下なら安全」と繰り返すだけで、世界各国の報告者が報告しているリスクについて、何も知らないことが明らかになっていきます。また、新型コロナウィルス流行が終わったら住民説明会を開き、それまでは設置しないよう事業者に求めるのも一案です。

 

④自治体や議員に相談したほうがいいですか?

問題をできるだけ広く知らせるために、自治体や議員にも相談するのは良い方法です。住民説明会をするなら、議員にも同席してもらいましょう。もし自分の家の近くの基地局計画を止めることができたとしても、少し離れた場所に設置されるかもしれません。地域全体の問題として、取り組む必要があります。できれば、基地局を設置する際に住民説明や情報公開を求める条例を制定できるといいですね。

 

⑤5G基地局のリスクを知らせるには、どうしたらいいですか?

5G基地局の問題点をまとめたリーフレットを用意しています。A4サイズ(両面印刷)で100枚で500円、送料別(82円)です。ご希望の方は当会へご連絡ください

⑥ 携帯電話基地局の設置を規制するには、どうしたらいいでしょう?

携帯電話基地局を設置する前に、周辺住民に周知するよう求める条例や要項を設けた地地帯はたくさんあります。神奈川県鎌倉市は、周辺住民への周知や、要請があった場合、住民説明会を実施するよう求めています。宮崎県小林市も、同様の条例を設けました。

本来は、アメリカのように、住宅や学校、病院から一定程度離すよう求める立地規制ができればいいのですが、日本では難しいようです。

しかし、事前に周辺住民に周知させるだけでも、早い段階で計画を知ることができ、身を守ることにつながるので、情報公開を求める条例を制定するよう、自治体に働きかけましょう。東京都多摩市では、5G問題をきっかけに、市民が情報公開を求める条例制定を陳情し、趣旨採択されました

 

⑦ ミリ波はどのようなリスクがあるのでしょう?

NTTドコモは2020年9月23日から、28GHzのミリ波を使った5Gを全国164箇所で開始しました。ミリ波は、皮膚に表面や目に強く作用するので、皮膚癌や失明の増加が懸念されていますが、表面に止まらず、全身に影響を及ぼすと指摘されています。また流産や不妊、発達障害の増加につながる可能性があり、オランダ保険審議会は、健康影響が明らかになるまでミリ波5Gの導入を見合わせるよう勧告しています。